会長挨拶

第42回日本臨床栄養学会総会

会長 曽根 博仁

新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科 教授

この度は、歴史と伝統ある日本臨床栄養学会の第42回総会会長を仰せつかりましたことを大変光栄に存じております。

本学会は、胎生期から高齢者までのあらゆる疾患の予防・治療に貢献する臨床栄養学の発展を目指しています。その中で今回のテーマは「臨床栄養学が切り拓く健康寿命の創造」といたしました。寿命と健康寿命の差をいかに縮めるかは、現代の最重要課題の一つです。一方、世界的な生活習慣病の増加は止まるところを知らず、例えば、糖尿病は境界型を含めると成人4人に1人を占めるに至っています。その発症および重症化予防に占める食生活、食事療法の重要性は言うまでもありませんが、依然として薬物療法と比較して、現場で十分実践されているとはいい難い状況です。そのような状況下で、科学的エビデンスに基づく食事・栄養療法を確立・発信していく本学会の役割は非常に大きなものがあります。

ところで今回は本来、米や酒、魚など食にとりわけ造詣が深い新潟に皆様をお迎えすることを一同、大変楽しみにしておりました。しかしご存知のように、世界中が前代未聞のコロナ禍に翻弄される中で、本学会を含む多くの学会が、これまで経験のないウェブ形式による開催を余儀なくされました。ご発表の先生方におかれましても、録画ファイル作成などで多大なご協力をいただきましたことを深謝申し上げます。
しかし学会機能として考えると、懇親の場こそ持てないものの、繰り返し視聴できる、時間帯重複による聞き漏らしがない、旅行の負担がないなどの利点もあることがわかってきました。「災いを転じて福となす」と考え、多くの貴重な発表を視聴し、日常診療や研究の一助としていただければ幸甚です。

長い準備期間にわたり多大なご協力をいただいた協会総会長の野口孝則教授ならびに、急な開催形式変更を含む多くの仕事をこなしてくれた事務局長の松林泰弘先生、および副事務局長の堀川千嘉、池川茂樹両先生に、この場をお借りして感謝申し上げます。

第41回日本臨床栄養協会総会

会長 野口 孝則

上越教育大学大学院学校教育研究科 臨床・健康教育学系 教授

日本臨床栄養協会は、1979年に医師や栄養士等による臨床栄養の研究・研鑽を重ねる会として設立され、昨年、40周年を迎えました。協会の未来に向けての大きな一歩を前進させる新しい令和の時代において、日本臨床栄養協会の第41回総会会長の重責を仰せつかりましたこと大変光栄に存じております。

本総会は、第42回日本臨床栄養学会総会(曽根博仁会長)と合同での第18回大連合大会として開催いたします。すべての世代を対象とした臨床栄養学が発展している現在において、これまで以上に幅広い分野との一層の多職種連携・協働を図り、役割分担と相互理解を深めることによって拓かれる健康の未来を描くことを願い、テーマを「臨床栄養学が切り拓く健康寿命の創造」といたしました。
医師、薬剤師、看護師、管理栄養士等の医療専門職の多職種連携・協働による各種疾病治療をはじめ、食物アレルギー、母子栄養、思春期栄養、健康食品の活用などのシンポジウムを充実させるとともに、医療や介護の現場における「美味しい食事」による対象者の心身の治療・改善への導きの大切さについて病院調理師とともに考えるシンポジウムなども企画いたしました。また、本協会の日本臨床栄養学院構想のもと、保健機能食品の正しい利用と正確な情報を伝達できる専門職として「NR・サプリメントアドバイザー」の養成に努めており、それら有資格者の皆様が多くの学びを得ることが出来る場となるようプログラムを構築いたしました。

第18回大連合大会役員の総力を結集し、臨床栄養協会総会として初の新潟開催の準備を進めてきたところでしたが、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、本年度の総会ならびに大連合大会のプログラムはウェブ形式での開催と決定いたしました。発表される先生方におかれましては、例年とは違う発表方法の変更に柔軟にご協力いただきましたこと深く感謝申し上げます。
一方で、ウェブ形式での学会にも多くの利点を見出すことができました。今年の大連合大会は、まさに参加者の皆様の居住地や勤務地が学会会場であり、通常学会のような複数会場の発表の重なりを気にすることなく、開催期間中は24時間いつでも皆様のご希望に合わせて演者の発表を視聴することが可能です。ウェブ形式だからこそ「参加しやすく」「学びを深めやすい」形となりました。

食事は健康の源であり、食育は、知育・徳育・体育の基礎となるものです。生涯にわたる健康の保持・増進とともに、医療や介護における食事の役割(治療・癒し)を明確に位置付けることを通じて、今回の第18回大連合大会が、臨床栄養学の未来への発展の一歩となりますよう、協会会員の皆様をはじめ、多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます。

数年間にわたる大会準備において多大なるご協力をいただいきました学会会長の曽根博仁教授ならびに、本大会運営の中心となり企画・調整・運営にご尽力いただきました事務局長の松林泰弘先生ならびに副事務局長の堀川千嘉、池川茂樹両先生に、この場をお借りして感謝申し上げます。